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歯槽膿漏は何歳くらいから発症する?

今では歯周病という呼び名が一般的になっている歯槽膿漏は、歯周病原菌によって歯ぐきやその周囲の歯周組織に起こる炎症で、歯を失う原因のトップと言われています。

お口の中には非常に多くの細菌が存在しており、歯槽膿漏もまさに細菌によって引き起こされてしまいます。虫歯と並ぶ歯の二大トラブルのひとつ、歯槽膿漏は何歳くらいから発症するものなのでしょうか。

 

■低年齢で発症するのは「歯肉炎」

歯槽膿漏になると必ず起こる症状は、「歯ぐきの腫れや出血」です。しかしこの症状は、幼い子どもや学童期、思春期でも非常によく起こります。この年齢で起こる歯ぐきの腫れや出血は「歯肉炎」と位置付けられるものが一般的で、主にブラッシング不足による汚れが原因です。

また子どもは唾液分泌量が多く、免疫力も強いことから歯槽膿漏に進行することはめったにありません。

とは言うものの、10代では絶対に歯槽膿漏にならないとも言い切れません。

 

■歯槽膿漏が進行し始めるのは20代から

歯槽膿漏は、お口の中の細菌のバランスによって発症すると考えられます。

10代の頃は歯肉炎ですんでいたのが、20代になって少しずつ歯槽膿漏に進行し始めます。

歯槽膿漏は、歯周病菌の存在の他に、喫煙や糖尿病などといった生活習慣やリスクファクターなどが深く関わります。

では同じ歯ぐきの腫れや出血でも、歯肉炎と歯槽膿漏はどこが違うのでしょうか。それは炎症が歯ぐきだけで留まるか、歯槽骨内にまで広がり、顎の骨が少しずつ吸収されているかどうかです。

また口腔内の細菌のバランスも歯槽膿漏の発症に大きく関わります。そして歯周病に罹患している年齢は、40代から50代くらいと言われています。どんなにしっかりと歯磨きを行っていてもメンテナンスを受けていても、歯周病は少しずつ進行していきます。若い頃のお口の中とは異なり、20代から少しずつ進行し始めた歯槽膿漏は50代が最も罹患率が高くなります。

 

もうひとつの特徴は、20歳を超えると虫歯よりも歯槽膿漏になりやすくなるということです。小さなお子さんや学童期の歯は乳歯や生えたばかりの永久歯であるため、非常に虫歯に罹患しやすいのです。

ところが20歳を超えると永久歯はだんだん丈夫になり、どちらかといえば虫歯になりにくい歯になります。そのため「虫歯がないから歯医者へ行かない」人が増え、その結果歯槽膿漏が進行してしまい、歯がグラグラして最終的に歯を失う結果を迎えてしまいかねません。

このように歯槽膿漏は痛みなく進行するため、気が付けば歯槽膿漏になってしまっているのです。

 

■定期検診をしっかりと受けること

お話したように、歯槽膿漏は20歳を過ぎたころから徐々に進行し始めます。たかが歯肉の腫れ、とのんびり構えていると、後で後悔することになってしまうかもしれません。

毎日の歯磨きの他に、定期検診を必ず受診して、歯槽膿漏から歯を守るようにしましょう。

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